治験薬(IMP)の国際輸送|温度管理・通関・スピードの三要件を解説
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更新日:2 日前
治験薬(IMP)の国際輸送とは
治験薬(IMP:Investigational Medicinal Product)の国際輸送とは、臨床試験に使用する未承認薬・比較薬・プラセボを、製造拠点から国内外の治験実施医療機関へ届けるロジスティクスプロセス全体を指します。承認済み医薬品の輸送と異なり、製品ごとに異なる温度条件が設定されており、治験プロトコルで定められた温度範囲の逸脱がデータの無効化につながるリスクがあります。またチェーン・オブ・カストディ(chain of custody)の完全な記録が必須です。

温度管理(Temperature Control)
治験薬の多くはバイオ医薬品・抗体医薬品であり、温度逸脱が製品の有効性・安全性に直接影響します。治験プロトコルで定められた温度帯を一度も逸脱しないことが絶対条件です。主な温度帯は+15〜+25℃(経口剤・一部の小分子化合物)、+2〜+8℃(抗体医薬品・生物製剤)、-20〜-80℃(バイオ医薬品・一部の細胞治療製品)、-150〜-196℃(細胞治療製品・再生医療等製品・CAR-T細胞)です。
通関対応(Customs Clearance)
薬機法に基づく輸入手続きでは治験届と紐付けた通関が必要です。麻薬・向精神薬を含む場合は厚生労働省の輸入許可が必要となります。輸出時は輸出令・外為法の確認、仕向け国の輸入規制への対応が必要です。通関の遅延は治験スケジュールに直接影響するため、バイオ医薬品専門の通関チームが対応することが不可欠です。
スピード(Speed)
患者の投与スケジュール・治験プロトコルの開始日・製品の有効期限が輸送のタイムラインを厳しく規定します。集荷から空港搬入までの自社対応による遅延リスクの排除、当日・翌日出発便の確保、自社通関チームによる輸出通関の迅速処理が重要です。
国際多施設共同試験(MIST)の輸送課題
数十〜数百の治験施設に対して、それぞれ異なる通関要件・配送条件に対応する必要があります。患者のランダム化タイミングに合わせた動的な輸送スケジューリング、逸脱発生時のスポンサー・CROへの即時報告と再供給体制、各国規制当局の査察に対応できる輸送記録・温度記録の一元管理が求められます。
治験薬輸送でTHERMAL™が選ばれる理由
自社通関チームにより外部委託によるコミュニケーションロスや遅延リスクを排除しています。WHO GDP認証取得によりグローバル製薬会社・CROが要求するGDP準拠を満たした輸送品質を提供します。+25℃から-196℃(液体窒素クライオシッパー)まで幅広い温度帯に対応し、GDPに基づく品質文書を発行します。
よくある質問
Q. 治験薬の輸入には特別な許可が必要ですか?
A. 薬機法に基づき、治験届が提出された治験に使用する薬剤であることを通関時に示す必要があります。麻薬・向精神薬成分を含む場合は別途厚生労働省の輸入許可が必要です。
Q. 温度逸脱が発生した場合、どうなりますか?
A. 直ちにスポンサーまたはCROに報告します。GDP準拠のSOPに基づき、記録の保全・原因調査・再発防止策の報告まで対応します。
Q. Phase I試験の少量初回輸送にも対応できますか?
A. 対応可能です。専用の小型パッシブ容器での対応が標準です。少量輸送から大型パレット輸送まで数量を問わず対応しています。
Q. 生体検体(血液・組織サンプル)の輸送も依頼できますか?
A. 対応しています。UN3373に分類される生体検体の国際輸送を行っています。治験薬輸送と一括して依頼することも可能です。
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